
昨年、太田出版から刊行された安田理央氏の「巨乳の誕生」という本については既に拙ブログでも紹介させていただいたが、同じ著者によって滅びゆくエロ本文化への追悼の辞として今年7月に太田出版から刊行された「日本エロ本全史」は、「夫婦生活」「りべらる」といった戦後のカストリ雑誌から昨年創刊されたAV情報誌「FANZA」(ジーオーティー)まで全100冊のエロ雑誌創刊号をオールカラーで紹介してくれていて、とりわけエロ雑誌というものにノスタルジーを覚える向きには必読の一冊といえるだろう。ここに紹介されたエロ雑誌創刊号の表紙を眺めていて、ちょっと驚きだったのはサン出版から発行された「マガジン・ウォー」1992年5月創刊号の表紙に現総務相・高市早苗氏(当時は政治評論家)の名前を見つけたことで、この本では「女のコを押し倒せない男が増えてるんだよネ」というインタビューにおける氏の発言が紹介されているのである。もちろんこの言葉には「男たるもの女のコを押し倒してレイプ(seesaaブログのコメント欄では禁止ワード)するくらいの元気がなければいけない」というメッセージが込められているわけで、2003年の自民党・太田誠一党行政改革推進本部長(衆院青少年特別委員)による「集団レイプする人は元気がある」発言より10以上前に同じ趣旨の発言をしていたことになるわけである。 高市早苗総務相といえば、かつて国会で「国は放送局に対して電波停止できる」と発言して大問題になったことがあったが、政治評論家時代の「女のコを押し倒せない男が・・・・・」発言も今していれば大問題になることは必至だろう。
「学校やTVが教えてくない大切なことは大体エロ本から教わった。」とは「日本エロ本全史」の帯に書かれた言葉であるが、この年になってもエロ本から学ぶことはまだまだありそうである。