
1970年代半ば頃に日本TVが放送開始した「テレビ三面記事・ウィークエンダー」はリポーターたちによるキワドいトークや、必ず濡れ場シーンが登場する「事件再現フィルム」などが好評で、PTAからは俗悪番組と指弾されながらも空前の高視聴率を稼いでいた番組である。この番組のリポーターの一人に現自民党参議院議員の山谷えり子がいた。私にとって「テレビ三面記事・ウィークエンダー」は大変思い出深い番組であり、今でも山谷えり子という名前を聞くとまず真っ先に想起するのはこの番組のことなのであるが、それがどうしたことか最近では「純潔思想」とやらの熱烈なる信者として日々布教活動に勤しんでいるというのだから、いやはや世の中とは摩訶不思議なものである・・・・・てなことを考えながら市の図書館から借りてきた「20世紀の外国映画・チラシ大全集・1970〜1979」(近代映画社)という本に集められた70年代の洋画ポスターを漫然と眺めていると昔観た覚えのある「処女の生血」という作品のポスターに目がとまった。これは1974年に公開されたドラキュラ映画のパロディ版ともいうべき作品であり、前年の1973年に公開された「悪魔のはらわた」では臓物フェチの変態チックなフランケンシュタイン男爵を演じた怪優ウド・キアがここでは吸血鬼ドラキュラを演じていた。で、このドラキュラというのがこの作品では処女の生血以外は全く受けつけない体質の持ち主で、処女でない女性の血を吸うとたちまちゲロを吐いてしまうのである。処女がなかなか見つからず、吸っては吐き吸っては吐きを繰り返しているうちに体は衰弱し、ついには立っているのも困難になってしまう。このドラキュラこそはまさしく「純潔思想」を体現した存在というべきではなかろうか。かくして今度は「ウィークエンダー」に代わって「処女の生血」が山谷えり子のイメージと結びつくのであった。
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