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サブカル雑食手帳

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2008年10月15日

淫虐のローマ皇帝たち

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性犯罪史に関する本を読んでいると、ペーター・キュルテン(ドイツの連続殺人犯。デュッセルドルフの吸血鬼という異名を持つ。強姦、暴行、殺人を行い、1929年1月から11月までのデュッセルドルフの凶行で有名。)やエド・ゲイン(ウィスコンシン州の連続殺人犯。「サイコ」や「悪魔のいけにえ」のモデルとしてその名を馳せた。)のような残虐極まる淫楽殺人犯の事例に出くわして思わず慄然とさせられることがあるが、それでもペーター・キュルテンやエド・ゲインの場合、まだ唯一の救いは彼らが政治的権力を有していなかったことだと言えるかも知れない。もし彼らのような淫楽殺人犯が政治的権力者、それも皇帝という、あらゆる権威と権力の頂点に君臨する存在であったとしたらどうであろうか。その悪夢のようなシミュレーションが現実のものとなったのが古代ローマ帝国である。既に絶版になってしまった古い本だが、「性倒錯の世界<異常性犯罪の研究>(沢登佳人/沢登俊雄著・荒地出版社刊)には残虐極まる性的快楽に耽溺した古代ローマの皇帝たちの事例が豊富に取り上げられている。そこで今回はその中からティベリウス、カリグラ、ネロ、ヘリオガルバルスの4人を選び出し、特に彼らの性的モンスター性が如実に表れていると思われるエピソードを抜き出してみることにした。  

 <ティベリウス>
ローマ時代の皇帝のなかでも、ティベリウスは同性愛的淫乱、とくに幼児趣味とサディズムがお気に入りのリクリエーションであった。彼の晩年には殆ど毎日処刑を目撃することで快楽を得ていたといわれる。カプリ島には、悪名の高い崖があり、彼は犠牲者が長く残虐極まる拷問の末、海に投げこまれるのを見に行くのだった。

 <カリグラ>
スエトニウスは、彼について、こういっている。カリグラは、自分の三人の姉妹と、交互に近親相姦を犯すのを習慣としており、大宴会の最中に妻が自分に身をもたせかけているとき、彼女たち三人と、かわるがわる性行為をなしていたと。また、彼の妻の一人であるカエソニアを、自分の友達の面前で裸体で歩かせるのを好んだ。 カリグラの好んだ死刑の方法は、囚人の生命を維持するのに必要な器官を避けて、無数の小さな傷をつけることであった。また、しばしば、自分の食事中とか、お楽しみの最中に、目の前で囚人を拷問させたり、訊問したりした。そのうえ、牢獄から連れ出された囚人の首を、すぐに切り落とせるよう、常に優秀な首切り役人に準備の態勢をとらせていた。 金銭がカリグラの激しい情欲を引きつけたもう一つの対象である。彼は金貨の山の中でころがりまわるのが好きだったので、公然とした掠奪に加えて、ダイスでいんちきをしたり、女郎屋を開いたりして富をふやした。 自分自身の神格化を宣言したときにカリグラは宮殿内にあったエジプトやローマの神々の像の頭を打ち落とし、自身の頭と酷似したものをその神々の身体の上においた。  

 <ネロ>
ネロは、自分の母親であるアグリッパに欲情を感じていたということは有名である。ネロは、アグリッパに生き写しといわれた新しい妻を探し出したが、人々は実際には彼とアグリッパとが同じ駕籠に乗っているときはいつでも、近親相姦が行なわれていたといっている。 ネロはあらゆる種類のみだらなことを実行し、ついには奇抜な遊びを考案した。自分が野獣の毛皮をまとって檻から飛び出し、杭に縛りつけられている男女の陰部を攻撃するのだった。また、結婚式の晩にネロは処女をふみにじられた少女の叫び声や唸り声のまねをした。 ネロの言動のすべてに対して向けられたアグリッパの監視は、やがてネロの耐えられないものとなってしまった。そこで彼は母親を三度毒殺しようとしたが、いつでも彼女は前もって解毒剤を飲んでいたので失敗した。遂に暗殺に成功したときも、ネロはアグリッパの死体を急いで取りにやり、脚や腕をいじりながら難癖をつけ、酒を飲みながら、その美点と欠点について話し合ったということである。母の死に続いてネロによる非常に沢山の殺人が行なわれた。そのうちの一つは事故であるとされているが、妊娠中の妻ポッパエアの腹をけって殺してしまった。母親を殺し、妻を虐殺し、ポッパエアを殺した罪に日夜悩まされ、その悪夢からのがれるためにネロは酒池肉林の大響宴を催し、淫楽にひたった。

 <ヘリオガルバルス> 
 ヘリオガルバルスは、まだ若い頃、自分の特質を示すように、フェニキア人のエロティックな神エラガバルスの名前を選んで、それを自分の名前にすることにした。子供の頃から、この神と、その他男根崇拝の神をあがめ、男色の式典を催した。また早熟であった彼は、動物を拷問したり、女性の服を着たがったり、女役を演ずる男色者であったのだ。彼はまた、好色な神バールと、姦淫者と売春婦の女神ユーとを象徴的に結婚させるため、ローマにおいて凝った儀式をとり行なった。また、特別会期で召集されていたローマ議会の前で、名付け親であるエラガバルス神のために、みだらな儀式を催し、まず動物を、次に若い少年たちを殺害した。少年たちは、ばらばらにされ、その男根はエラガバルスに捧げられ、彼はそれをいけにえとして燃えさかる薪の上に投げこんだ。 彼は自分自身を去勢し、その手術を完全なものにしようというすばらしい考えにとりつかれて、自分を完全な女に変身させることができる医師に莫大な報酬金を与えると布告した。 彼は夜になると、少女に変装して町を歩き回わり、身知らぬ人々に自分の肉体をあたえ、フェラティオと肛門部の性行為を行なった。ときどき、彼は女郎屋を訪ね、自分の正体を明し、売春婦を追い出して、やって来るお客の要求をできるだけ満足させてやるように振舞った。ついに彼はヒエラクレスという名の、大きな身体の男の奴隷に恋をした。そこで自分が女として奴隷と結婚するという喜劇が演じられた。ヘリオガルバルスは、この巨人にしだいに愛着を増し、献身的な愛を捧げたが、このゆがんだ情熱は、ついに愛する奴隷のために彼自ら王座を退きヒエラクレスを皇帝にし、一方、自分はその側で皇后として統治するという妄想に発展した。


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posted by 下等遊民 at 22:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なるほど〜、ローマ皇帝は性倒錯の人が随分といたんですね〜。
ま〜例のボブ・グッチョーネの大作ポルノでお馴染みのカリギュラや、クオ・ヴァディスに描かれる、暴君ネロなどは有名ですが、他にもいたとは!
権力が人を倒錯へ向かわせるんでしょうかね〜
しかし、当時(1980年頃)あれだけ話題になった映画、「カリギュラ」ですが、今見ると金がかかっているだけで何てことない映画ですな。
Posted by wakuwaku1776 at 2008年10月16日 18:36
 >wakuwaku1776様

 映画「カリギュラ」は私も劇場公開時に観たのですが、仰る通り何てことない映画だったせいか内容がほとんど思い出せません。カリギュラという暴君については「異邦人」の作者アルベール・カミュも並々ならぬ関心があったようで、彼の不条理三部作の一つには「カリギュラ」という戯曲も入ってましたよね。
 この本では皇帝の事例だけでなく、ユリアやセオドラなど残虐な皇后の事例も取り上げられているのですが、あまりに冗長になってしまうので今回は割愛した次第です。とにかくローマ時代においては権力者のみならず一般市民にとってもサディズムこそが最大の娯楽だったのは紛れもない事実であり、それは例えば公開処刑や円形競技場における残酷な見世物が多くの人々に歓迎されていたことにも示されているわけですが、こうしたサディズム文化を生み出した元凶はやはり奴隷制度だったのではないかという気がします。



Posted by 下等遊民 at 2008年10月16日 22:35
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