
希代のエロ本蒐集家として名高い松沢呉一氏が2004年から「実話ナックルズ」(ミリオン出版)に連載してきた「エロスの原風景」が単行本になった。定価2800円はちと厳しいが、誘惑に負けて後先顧みず購入してしまった。「江戸時代〜昭和50年代後半のエロ出版史」とサブタイトルにあるように、この本には風俗情報誌の原型ともいうべき江戸時代の吉原細見から昭和50年代後半に一世を風靡したビニ本(但し、著者の趣味によるものなのか、ビニ本として紹介されているのはスカトロ本のみ)までの日本エロ出版史が豊富な表紙写真入りで網羅されている。「百聞は一見に如かず」というが、表紙写真は貴重であり、モデル(カストリ雑誌の場合はすべて絵であるが)の髪型、化粧、服装などに色濃く時代が反映されているところも昔のレコジャ同様に趣き深い。DVDの普及によって今やエロ本というメディアは絶滅寸前といった状況であるが、「エロスの原風景」という本はそんな消えゆくエロ本へのオマージュとしても読むことが出来るだろう。




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それにしても、この「直激 同性愛」なる雑誌の表紙、何かこの「昭和の香り」がいい感じですね〜。(当時はパンツが透けるだけでエライことでした)
ついでながら、「Water Power」なるスカ本の男優さん、この男優さんが出演している初期のスカビデオを所有しています。(「大月エミのザ・スカトロジー しぼり出されて」というタイトルです。
>何かこの「昭和の香り」がいい感じですね〜。
この本では昭和50年代前半に流行った自販機本の表紙が多数紹介されていて、これも自販機本の中の一冊として紹介された本なんですが、確かに今見ると物凄くレトロ感がありますよね〜。エロ本は大きく実用(?)書と歴史資料に分けられ、例えばカストリ雑誌などはもはや立派な歴史資料となって大学の研究室に所蔵されていたりするわけですが、いずれはこうした自販機本も歴史資料となって大学の研究室行きになるのかも知れませんね。
>この男優さんが出演している初期のスカビデオを所有しています。
う〜む、さすがですな。当時、私が得た情報では寺山修司率いる演劇実験室・天井桟敷に所属していたことがある人だとか。一頃は盛んにスカトロ本に出ていたようですが、それから程なくして亡くなった(まさかウンコの食べ過ぎではないでしょうが)という噂を聞きました。