人気blogランキングへ

サブカル雑食手帳

メールはこちらへ

2011年04月18日

廃墟としてのラブホテル

iru.jpg 

 「気分にまかせてハンドルを握り、旅に出た。道を走れば、そこには廃墟、廃墟、廃墟の山。」(中田薫著「廃墟街道」より)

 私の家から車で10分足らずのところに、既に廃墟と化して久しいラブホテル・ロンドンがある。正確な建造年は不明だが、古城を模したメルヘンチックな外観からして、ラブホテル全盛期に建てられたものであることは確かだろう。このところ、仕事の都合でこのホテルの傍を通る機会が増えたこともあり、先日は思い切って、このホテルの裏側に隣接する特別養護老人ホームの駐車場に潜入、携帯写メで至近距離から、このカルトな物件の外観だけでも撮っておくことにした(いつ解体されてしまうかわからないので)。建物の中の様子にも大いに関心はあったものの、残念ながらヘタレな私には建物の中にまで不法侵入(?)するだけの勇気がなかったのである。その後、市の図書館で、たまたま手に取った「廃墟街道」(中田薫著・二見書房)という本の中に、写真と文章によるホテル・ロンドンへの潜入ルポが収録されているのを発見した。著者の中田薫氏は、建物の中の様子について次のように書いている。

 「ホテルの中に入ってみた。休憩は3800円で、宿泊は6500円。3人でご来館は1人1200円の追加料金だという。スワップ客も相手だったか。客室のプレートを見ると、各室は『秋の夜のファルーガ』『アルハンブラの思い出』『カルメン・ルンバ』『闘牛士のマンボ』など、スペインを連想させる長〜い名前がつけられている。これではホテルロンドンではなく『ホテルスペイン』だ。しかも室内の装飾は一転して思いきり和風。大名チックなベッドに壁には家紋が入っていたりして、なんじゃコリャ!それでいてジュークボックスには、ジェームズ・ブラウンなどファンキーな曲が・・・・・。『なんだかメチャクチャだなァ』この脈絡のなさ、そのすべてにさしたる意味はないところがラブホテルのラブホテルたる所以だ。」

 ちなみに、この本では東京〜大阪間に存在する71件の廃墟が取り上げられているが、建物から出てきた途端、近所の親父に怒られたのはホテル・ロンドンだけだったとか。

kojo.jpg

eda.jpg

raku.jpg

 
posted by 下等遊民 at 01:06| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
パソコンの師匠です(爆)
私も時々ここを通ります
下等遊民さんが潜入した特養に行くときとか。
(障害者施設も併設されているので、そちらにいくのですが)
いっつもいっつも気になっております。
エ○ポートは、航空自衛隊員の御用達だった時代もあったようですが、ここも自衛隊を当て込んだんでしょうかね。
寂れたということは、自衛隊員も草食化?由々しき事態です。

建て壊しなどという暴挙に及ぶことなく、是非重要文化財を目指してほしいものです(笑)
Posted by たけ at 2011年04月18日 22:49
いや面白い本があるもんですな。以前に、文庫本で、かつて赤線や遊郭であった町並みを集めた写真集みたいな作品を興味深く見た覚えがありますが、こういった特殊な建物は使い道が限定されるんで始末が悪いんでしょうな。
直接関係ありませんが、かつて赤瀬川原平氏らがやっていた「路上観察学会」の活動をまとめた本で、街に残る無用な物件を写真付きで解説した「超芸術トマソン」は愛読書のひとつです。
Posted by wakuwaku1776 at 2011年04月18日 22:52
 >たけ様

 いや〜どなたかと思いきや師匠でしたか!PCの件ではいつも親切な御指導ありがとうございます。このところ御無沙汰してますが、ミクシィの方はちょくちょく覗かせてもらっています。

 >いっつもいっつも気になっております。

 やはりそうでしたか!私の場合は自宅の近くであるにもかかわらず、これまで滅多にこの道を通る機会がなかったのですが、最近はどうもロンドンが持つ異様なオーラにぞっこんになってしまったようです。で、ちょっとロンドンについて調べてみましたところ、マニアの間では有名な心霊スポットに指定されており、また経営者の女性がここで殺されたという噂もあるようで、やはり私の目に狂いはなかったことが判明致しました(自慢になるか!)。

 >建て壊しなどという暴挙に及ぶことなく、是非重要文化財を目指してほしいものです(笑)

 同感です。最近は開発、開発でどんどん街が無味乾燥になっていってますからね〜。もし建て壊しの動きが出てきたら、一緒に「ホテル・ロンドンを守る会」でも結成しましょうや(爆!)。



 
Posted by 下等遊民 at 2011年04月19日 00:44
 >wakuwaku1776様

 >いや面白い本があるもんですな。

 廃墟マニアというのは意外と多いとみえて、市の図書館にも廃墟の写真集とか廃墟について論評した本というのは結構置いてあるんですよね。私は廃墟マニアではないんですが、廃墟に魅了される気持ちというのは何となくわかるような気がします。面白いのは、バブリーで世俗的な建造物であればあるほど一旦それが廃墟化されるや、世の栄枯盛衰という真実を如実に伝えてくれる存在に変貌してしまうところでしょうか。まあ栄枯盛衰を認めたくない人間にとっては廃墟なんてのは目障りなだけの存在かも知れませんが・・・・。

 >街に残る無用な物件を写真付きで解説した「超芸術トマソン」

 まさに廃墟本の先駆者みたいな本ですね。早速、図書館で借りてこよう。

 
Posted by 下等遊民 at 2011年04月19日 01:43
大阪にもホテル・ニューロンドンという廃墟ホテルがあったそうです。噂では回転ベッドが2000年まで置いてあったとか。
Posted by fabrice at 2011年04月21日 21:33
 >fabrice様

 たまに大阪に出向いて一泊しなければならなくなった時には大抵十三あたりに星の数(チト大袈裟ですかね)ほど乱立している宿泊料金5000円以下のラブホに泊まることが多いのですが、まあ十三に限らず、大阪におけるラブホの件数ってのはハンパじゃないですからね〜。それに比例して、いわくありげな廃墟ホテルも相当の件数あるんじゃないでしょうか。

 >噂では回転ベッドが2000年まで置いてあったとか。

 回転ベッドというのがいかにもラブホ全盛期を偲ばせてくれますね。廃墟となった物件にはどこかバッドテイストな味わいがあるものですが、やはり全盛期に作られたラブホの廃墟が最高のような気がします。
Posted by 下等遊民 at 2011年04月22日 00:17
有りましたね、このラブホテル。。。。

私は利用したことは無いですが、でもその当時の女の子(今はババア)は、
「可愛いお城」と言う言い訳が出来て、入り(連れ込まれ)やすかったかもね。

Posted by 新聞小便 at 2013年01月03日 14:24
 >新聞小便様

 >「可愛いお城」と言う言い訳が出来て

 なるほど、そう言えば全盛期(ちょうどバブルの頃でしたね)に建てられたラブホというのはやたらとメルヘンチックな外観のものが多かったですよね。外観はメルヘンチックでありながら、室内の方はやたらといやらしい趣向が凝らしてあるってのが、この当時のラブホの一般的傾向だったような。この当時、若気の至りでお世話になったラブホの中の一つ(東名インター付近でしたが)なんですが、部屋の2階部分にある浴室の真下に、人間が一人だけ入れるくらいの小さな個室があってそこから上を見上げると、浴槽の底の部分が透明であるために、中が丸見えになるという、何ともスケベな仕掛けが施してあったのを今でも鮮明に覚えています。ロンドンみたいに、今ではお化け屋敷となり果てた「可愛いお城」こそ、バブル崩壊後の日本の姿そのものと言えるかも知れませんね。合掌。
Posted by 下等遊民 at 2013年01月04日 08:08
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック