
ビートルズが最初にして最後の来日を果たしたのが1966年の6月29日。つまり今年はビートルズ来日45周年に当たるわけで、その記念として、17センチ・アナログ・シングル「ロック・アンド・ロール・ミュージック」(B面:エヴリー・リトル・シング)やビートルズのオフィシャル・アートフレイムなどが既に発売されたとのこと。45年前に日本を席巻した「ビートルズ台風」の凄まじさについては、様々なエピソードが語り継がれているようだが、歓迎ムードに逆らって、一部の右翼団体(大日本愛国党)が 「青少年を不良化するビートルズを日本から叩き出せ!」などと大騒ぎしたこともその一例に加えていいかも知れない。最近では在特会とやらが、何か訳のわからん被害者意識に取りつかれて、「バカ左翼は日本から出て行け!」だの「日本が嫌いな朝鮮人は、日本から出て 行け!」だのと大騒ぎしているようだが、「○○を日本から叩き出せ!」にしろ、「○○は日本から出て行け!」にしろ、スローガンにおける「芸」のなさという点ではどちらも五十歩百歩といったところだろう。


ちなみに、1965年にビートルズと会見するために英国へ渡った星加ルミ子氏の体験によると、ビートルズ誕生の地であるリバプールへ行っても、ファンの少女たち以外は極めて冷めており、特に大人はビートルズを無視しているようなそぶりだった、と書いています。(今時の若い者は・・・、という反応でしょうかね)
>「エレキを持っているのは不良だ」ということで、エレキ禁止令が出た
これにはエレキギターがベラボーに高価な買い物だった当時にあって、親達も子供にエレキギターをねだられることを回避するために様々な手を打ったという事情もあったのかも知れませんね。
>右翼はビートルズにもいちゃもんつけてたんですね。
かつて「家畜人ヤプー」単行本化化に際して、仕掛け人の康芳夫氏がこの本の宣伝のために「右翼の襲撃」を自作自演しようと企てていたら、その前に本物の右翼が襲撃に来てしまったというエピソードがあったそうですが、ひょっとするとビートルズの場合もこれは抜群の宣伝効果を発揮した可能性がありますよね。青少年がビートルズの音楽を聴いただけで「不良化」してしまうなんて、ある意味ではビートルズの音楽に対する最大級の賛辞でしかないわけですから・・・・・。また右翼は右翼で当時これほど世間を湧かせていたビートルズをターゲットにすれば、自分らの存在を誇示する絶好のチャンスだと考えたのかも知れません。ビートルズ来日をめぐって、「呼び屋さん」と右翼とのこうした共存共栄の構図が存在したこと自体、「ビートルズ台風」がいかに凄まじかったかを物語っているようです。
何に右翼さんがクレームをつけてきたか、の研究ってあるかしらん。
極端で外れた言論ほど、逆に時代の底流につながっているかもしれないし。
>戦後のロカビリーブームなどにも、右翼は反発したんですかね。
1950年代中ば頃におけるロカビリー旋風もその熱狂ぶりでは10年後のビートルズ旋風に決して引けを取るものではなかったにもかかわらず、右翼がビートルズの時にだけ騒いだとすれば、これはプレスリーに対して随分と「礼を失した」態度であったと言わざるを得ないわけですが、実際はどうっだったんでしょうかね。そもそも典型的な親米英右翼である大日本愛国党がビートルズにいちゃもんをつけたこと自体、これといった理由があってというより単なる気まぐれでしかなかったのかも知れませんが・・・・・。
>熱狂した女性ファンが、パンティを舞台に投げた
これは結構有名な話のようですね。もしかすると男性客の中にはこういうハプニングだけを期待して来ていたいわゆる「その道」の御仁も紛れ込んでいたと想像するのは私だけでしょうか。
>何に右翼さんがクレームをつけてきたか、の研究
以前、図書館で戦後における右翼犯罪史みたいな本を借りたことがあるのですが、取り上げられていたのはほとんど有名になった事件ばかりだったような気がします。むしろ闇から闇に葬られてしまったような些細な事件ばかりを網羅した資料があったら是非とも読んでみたいと思うのですが・・・・・・。
舞台なげつけ用パンティを販売する業者も出現したかな、なんてドタバタ方面へ発想が転がるのは、不肖kuronekoぐらいかもしれません。
>むしろ闇から闇に葬られてしまったような些細な事件ばかりを網羅した資料があったら是非とも読んでみたいと思うのですが・・・・・・。
その殆どは、もちろん凡庸極まりない、かの業界のシノギなんでしょうけどね。その中に、戦後日本のナショナリズムの屈折とか、庶民意識の底流のうかがわれるネタが、混じっているかもしれません。
>舞台なげつけ用パンティを販売する業者
もしこうした業者が存在したすれば、投げつけられたパンティを再び回収して、「これは山下敬二郎の時に投げられたもの」とか「これはミッキー・カーチスの時のもの」といったプレミア付きで再度マニアに販売するくらいのしたたかさを発揮したかも知れませんな。
>凡庸極まりない、かの業界のシノギ
なにしろ人から怖がられてナンボの業界ですからね。ただナショナリズムの屈折という点から見ると、ビートルズ来日の時の大日本愛国党のように政治的に親米英的スタンスの右翼ほど文化的な側面では反欧米的なアクションに出るといった傾向はあるんじゃないでしょうか。このあたりはナショナリズムと欧米コンプレックスとの葛藤という庶民意識の問題とも微妙に繋がっているかも知れません。