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サブカル雑食手帳

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2013年01月13日

「筋肉脳」との闘い方

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 「体育教師がなぜ、夜くらくなるまで、子どもたちをシゴいているのか。もちろん大会で勝つためです。しかし、実は勝つことによって思わぬメリットがあることも事実なのです。とにかく優勝などしようものなら、当該校の校長の鼻はツーンと伸び、校長会などで『おたくの鈴木先生は立派ですね。よく子どもたちを御指導なすって立派な成績をおさめられた・・・・・』などと歯のうくような、中味のなにもないお世辞を他校の校長から言われるのです。校長は鈴木先生に目をかけるようになるでしょう。体育教師は、部活動こそ、出世のための目立ちの手段と、必死になって子どもをしごくのです。」(岡崎勝・土井俊介・山本鉄幹共著「体育教師をブッとばせ!」より)

 大阪市立桜宮高校のバスケットボール部顧問の体育教師によるシゴキがもとで、男子生徒が自殺したというニュースを聞きながら、ふと、「体育教師をブッとばせ!」(風媒社)という本が、家のどこかにあったことを思い出した。早速、この本を探し出して、奥付を見ると、1986年刊行となっている。つまり、27年も前に出たことになるが、ざっと中を読み返してみて、これが物凄くタイムリーな本であることを実感。まず、この本のテーマが体育教師批判にあることは、タイトルを見ただけでも一目瞭然なのだが、注目すべきはこの本を書いた3人の著者が揃って体育教師であるという点であり、これはいわば、体育教師による内部告発の書でもあるわけだ。決して、部外者が勝手な想像に基づいて書いたものではないのである。体育教師の脳ミソはよく、「筋肉脳」であると言われるけれども、「筋肉脳」をただ嫌忌するだけでは、これとまともに闘うことは出来ないだろう。「筋肉脳」と闘うには、まず「筋肉脳」の構造を徹底的に把握しておく必要があると(スカトロ系DVDの見過ぎで脳ミソの99パーセントがウンコと化してしまった私の「ウンコ脳」は)思っている。その点、体育教師の「筋肉脳」について、体育教師自らが、とことん内省的に分析した本書は、「筋肉脳」と闘う上での強力な武器たり得るのではないだろうか。
 なお、この本の終わりのほうに、「体育教師を考え直すための30冊」が紹介されているのだが、その中には何と、マルキ・ド・サドの「悪徳の栄え」「ソドム百二十日」(角川文庫)、ギョーム・アポリネールの「一万一千本の鞭」(角川文庫)、C・H・シュトラッツの「シュトラッツ選集」(西田書店)なども入っているではないか!読んでみるとそれぞれに面白い注釈が付されているが、ここではとりあえず、「シュトラッツ選集」についての注釈を紹介しておくことにしよう。

「世界中の女のはだかの写真をうん蓄したスケベな人。セピア色のヌードが、ほのかないやらしさをかもし出す。体育教師が女生徒にワイセツ行為をした時の幻影を創り出した元祖なのでしょうか。」

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posted by 下等遊民 at 00:34| Comment(14) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 興味深い本のチェック、さすがですね。
 今回のいじめ自殺。体育系クラブ活動について見直す機会になるのでしょうか。
Posted by kuroneko at 2013年01月15日 00:28
 >kuroneko様

 >体育系クラブ活動について見直す機会

 この本の凄いところは、体育教師たちによって書かれたものであるにもかかわらず、それが徹頭徹尾、体育教師だけに的を絞ったピンポイント攻撃になっており、しかも体育系クラブはもとより、体育全般に対する否定論にまで行きついちゃってるところでしょうか(こういう乱暴さもまたある意味では「体育会的」といえるのかも知れませんが)。したがって、体育系クラブ活動における個別の問題について考えるというよりは、体育そのものをラジカル(根源的という意味での)に問い直すにはもの凄く適しているんじゃないかと。ただし、「体育教師を考え直すたもの30冊」にミッシェル・フーコーあたりが入っているのはわかるとしても、サドやアポリネールやシュトラッツといったエロ本(?)まで入っているところを見ると、教育関係のコーナーより、サブカルチャーのコーナーにこそ相応しい本のような気もします。例えば、「シュトラッツ選集」に収録されたセピア色のヌード写真を見ながら、「そうか、そうか、体育教師が女生徒にワイセツ行為をした時の幻影というのはまさにこれなんだな」と考える読者がどれだけいるんでしょうかね。それはともかく、今回の事件以後、厳粛な議論以外は不謹慎であるといった風潮がはびこっているのは困ったものだと思います。今回の事件に便乗して、「そういえば、おれらの頃にはこんなアホな体育教師がいたぜ〜」みたいに体育教師の悪口を言い合うみたいなサイトがあったら是非、見にいきたいものであります(2chしかないか)。
Posted by 下等遊民 at 2013年01月15日 12:12
 >kuroneko様

 ついでに、私自身の体育教師まつわる思い出話を一つ。中学の時の事なんですが、男子生徒にはやたらと厳しいくせに、女子生徒に対してはやけにデレデレする体育教師がいて、ある日、その教師が運動場を歩いていたので、校舎の3階から大声で「女たらし〜!」と叫んで、大急ぎで逃げた(卑怯者!)わけです。するとその教師は全速力で校舎の階段を駆けあがってきて、犯人を探していましたが、うまく逃げおおすことができました。この時、運動場には他にも人がいたのに、「女たらし」が自分のことだと即座に理解したところはさすがだと思いました。

Posted by 下等遊民 at 2013年01月15日 12:39
下等遊民さん!
その女たらしの体育教師は、絶対、女子生徒を数人愛人にして、六尺ふんどし締めて相撲とってたに違いありませんな!w
Posted by 54才北村 at 2013年01月16日 20:42
 > 54才北村様

 >女子生徒を数人愛人にして、六尺ふんどし締めて相撲とってた

 「女たらし」という言葉にあれほど素早く反応したところから見てもこの可能性は充分あり得るでしょうな。まあ教師の中でも体育教師ほど女生徒の肉体に身近に接触している存在はないわけですから、こりゃロリコン的変質者になるなというほうが無理筋ってもんかも知れませんけどね。ところで、今回の事件を引き起こした体育教師がもし女子バスケの顧問だったとしたら、ミスを犯した女生徒にどういう制裁を加えていたんでしょうか。梶原一騎「人間凶器」の主人公よろしくカンチョウしまくりの毎日だったかも知れませんよね〜。ちなみに、「体育教師をブッとばせ!」という本によれば、体育教師を理解する上で絶対に必要な文献はSМ雑誌ということでした。
Posted by 下等遊民 at 2013年01月17日 07:06
ひょっとすると、下等遊民さんも、今だったらその女たらしの体育教師と旨い酒が飲めるかもしれませんなw
「実は、先生にあの時『女たらし!』って叫んだの、僕だったんですよ〜wところで、先生は女生徒にどんなワイセツなコトしてたんですか〜?」なんてねw。
Posted by 54才北村 at 2013年01月18日 23:17
件の「人間兇器」で主人公の美影義人がはじめて登場したとき、さっそく担任のゴツい男性教師をボットントイレの大便器に叩き込み、女生徒を茶巾状態にして、教壇の上で四つん這いにさせて、パンツ一丁のお尻をスパンキングする、という変態シーンを炸裂させてくれました!w
Posted by 54才北村 at 2013年01月19日 10:33
四半世紀前にも増して、今般の日本では「筋肉脳」の持ち主がチョーリョーバッコしとる(現市長とか前都知事とか…)気がするのは、私の「粘膜脳」為せる業でしょうか?
Posted by 酒匂 at 2013年01月19日 20:31
 >54才北村様

 >先生は女生徒にどんなワイセツなコトしてたんですか〜?

 これを逐一聞いていたら夜が明けてしまうかも知れませんな。例えば、勝ったほうに小遣いをやるという約束で女生徒たちにふんどし取りっこレスリングをやらせていたりとか。

 
Posted by 下等遊民 at 2013年01月20日 00:44
 >酒匂様

 どうもお久しぶりです。今年もよろしくお願いします。

 >四半世紀前にも増して、今般の日本では「筋肉脳」の持ち主がチョーリョーバッコしとる

 まさしく「筋肉脳」侮るべからずって感じですよね。「筋肉脳」がチョーリョーバッコできるのは世の中にそれを歓迎する土壌があるってことなんで、これはなかなか厄介な問題ではないかと。

 
Posted by 下等遊民 at 2013年01月20日 01:02
もしや、下等遊民さん、ついに「カラテ地獄変」や「人間兇器」を読んでくださったのですか?
Posted by 54才北村 at 2013年01月20日 01:31
 > 54才北村様

 「カラテ地獄変」はまだですが、「人間凶器」の方は単行本を2巻だけ古書店で購入しました。これを読んで真っ先に思い出したのは、佐藤まさあきの「堕靡泥の星」というコミックですが、変態度、極悪度ともに「人間凶器」の方がはるかに勝っているように感じましたね。とにかく、常にカンチョウを持ち歩くカラテ漫画の主人公なんて「人間凶器」以前には存在しなかったんじゃないでしょうかね。
Posted by 下等遊民 at 2013年01月21日 00:48
「人間凶器」の問題のシーン見つけました!
http://i.imgur.com/kjfp96m.jpg
http://i.imgur.com/iUIZUSg.jpg
http://i.imgur.com/R3aIWnq.jpg
Posted by 58才北村 at 2017年01月24日 00:50
 >58才北村様

 おお、これは逸品ですな!これと同様のシチュエーションを描いても絵が下手だとなかなか感情移入がしにくいものですが、「人間凶器」が他の凡百のエロ漫画と一線を画しているのはやはり作画担当の中野喜雄の絵がダントツに上手いからではないでしょうかね。
Posted by 下等遊民 at 2017年01月25日 23:23
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