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サブカル雑食手帳

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2005年07月15日

私の奇人愛好癖 伊藤晴雨について

宮武外骨と同じく明治、大正、昭和を生きた奇人に責め絵画家
の伊藤晴雨がいるが、この人物もまた私の興味を惹きつけてや
まない強烈な個性の持ち主であると言える。私が晴雨の縛り絵
を知ったのはかれこれ30年程前。その当時、京都で学生生活
を送っていた私は一時期、古書店巡りをしては「あまとりあ」
「人間探究」「風俗草紙」「風俗科学」「奇譚クラブ」など昭
和20年代のカストリ雑誌を渉猟することにハマっていて(当
時は今と違ってこの種の雑誌が極めて安価で売られていたよう
に記憶する)、晴雨の絵を初めて見たのもこのテのカストリ誌
の中であった。そして月岡芳年に通底するような晴雨のおどろ
おどろしい画風は「風俗草紙」の表紙絵を描いていた秋吉巒の
ボッシュやブリューゲルを想わせるシュールな画風と並んで私
をすっかり虜にしてしまったのである。
 晴雨も外骨も当局の弾圧を度々受けながらも最後まで自分の
世界にこだわり続けた点は同じであるが、晴雨の場合そのパワ
ーの源泉は外骨のような反骨精神にあるのではなくして団鬼六
氏の言葉を借りれば「好色の魂」にこそ求められるべきであろ
う。晴雨にとっては権力との闘争などどうでもいい問題だった
ようである。
 「伊藤晴雨に対し、孤独と不遇の一生という言葉は世間の見
方であって、少なくとも彼は晩年に到るまで自分をそんな悲劇
的な人間だとは思っていなかった筈だ。いや、自分程、人生を
好き勝手に生きられた人間は幸せだと感じていた筈である。」
と団鬼六氏は「伊藤晴雨物語」(河出文庫)の「著者ノート」
で書いておられるが、さすが「蛇の道はヘビ」、至言というべきであろう。


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posted by 下等遊民 at 00:50| Comment(2) | TrackBack(1) | 私の奇人愛好癖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
エックス橋のうるとらまりんと申します。トラックバック頂きありがとうございました。
サブタイトルの「下等遊民のサブカル放浪記」いいですね。それにエントリーを読ませて頂きましたら、私の興味あることばかりで嬉しくなってしましました(w
また、お邪魔させて頂きます。
Posted by うるとらまりん at 2005年08月17日 23:22
 うるとらまりん様へ
コメントありがとうございます。ジョン・ウィリーのこと、全く知りませんでした。
ボンデージや緊縛についての鋭い考察、興味深く読ませて頂きました。こちらこそまたお邪魔させて頂きます。
Posted by 下等遊民 at 2005年08月18日 01:48
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