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サブカル雑食手帳

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2005年08月15日

60年目の8・15に再読 戦争体験者の名言

 さて今日は60年目の8・15。戦争体験を持たない私が多少なりとも「あの戦争」から何かを学ぶためには戦争体験者の言葉に耳を傾けるのが一番ではないだろうか・・・・・。
 という事で今日は、私の愛読書の中から、「あの戦争」に関して書かれた言葉で、心に銘記しておきたいものを、いくつか書き抜いておくことにしたい。
 
「ある特定の人間を愛することの出来る人は、その相手を通じて、また『人間』を尊敬出来るひとである。そういう人は『人間』の尊厳について、強い信念を持つに至るにちがいない。日本人の歴史にはそこまで、『人間』の尊厳について考えたことはない。むしろその反対で、生命を惜しむことは卑怯未練な考え方だとして、生命を争うて投げだすことが、私たちの美徳とされてきたのである。日本軍部がアジア十億の生霊を、砲火のなかに投げ込むような無謀な大戦争を計画したのも、特攻隊員をして、まっしぐらに死に飛びこませたのも、みなこの民族的な『美徳』の観念によるところ大なるものがあったと、私は考えている。」 田村泰次郎「人間を愛する」より
 
「日本人の誇りなど、たいしたことではない。フランス人の誇りだって、中国人の誇りだって、そのとおりで、世界の国が、そんな誇りをめちゃめちゃにされたときでなければ、人間は平和を真剣に考えないのではないか。人間が国をしょってあがいているあいだ、平和などくるはずはなく、口先とはうらはらで、人間は、平和に耐えきれない動物なのではないか、とさえおもわれてくる。」 金子光晴「絶望の精神史」より

 

「戦争がどんなにすさまじい破壊と運命とをもって向かうにしても、人間自体をどうなしうるものでもない。戦争は終った。特攻隊の勇士はすでに闇屋となり、未亡人はすでに新たな面影によって胸をふくらませているではないか。人間は変わりはしない。ただ、人間へもどってきたのだ。人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。」 坂口安吾「堕落論」より



「どこの国の非人間よりも、自他の悪に対して寛大なる非人間の日本人は、かてて加えて、どこの国の非人間よりも、はなはだしく無知・蒙昧なるがゆえに、天皇や天皇的なるものの本質が、絶対的に悪であるという客観的事実を、いまだに、ハッキリと知ることができないのである。
 日本人の多くが、他国の非人間には、類をみないほど極端に、悪に対して鈍感な非人間であったがゆえに、ドイツとイタリアが降伏した後もなお、万に一つの勝ち目がない、悲惨きわまりなき太平洋戦争を続行したのである。」 奥崎謙三「宇宙人の聖書」より
posted by 下等遊民 at 01:47| Comment(11) | TrackBack(4) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TB有り難うございました。拙記事は大した記事ではないのでTB返しは申し訳ないので止めておきます。
 奥崎さんは戦後60年という切れ目で亡くなられましたね。偶然ですが、60年が一区切りのような気がします。干支も一周りですしね(笑)。
 他の記事も面白く読ませて頂きました。ブックマークに入れましたので、また来させて頂きます。
Posted by 海音 at 2005年08月15日 22:47
トラックバックありがとうございまsた。

名言・金言拝見しました。
人間の愚鈍さに多くの人が気付いているにも関わらず、いまだ過去の過ちを清算しきれないでいる人間という存在は一体何なのか?という疑問に苛まれます。

取り急ぎ、御礼申し上げます。
Posted by hello! at 2005年08月15日 23:05
下等遊民さま

コメントありがとうございました。
上記文章については、やはり本の全文を読んでいないこともあって、完全な理解には至りませんでしたが、おおよそ4方の仰りたいことは理解したつもりです。

田原総一郎スペシャルにつきましては、当方も筑紫さんのコメントが最も印象深かったです。昨日のNEWS23もやはり筑紫さんだなあ、と思いながら拝見しました。

日本のマスメディアもまだ捨てたもんではないですね。
Posted by hello! at 2005年08月16日 23:33
TBありがとうございました。
これから他の記事も読ませていただきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
Posted by kazu-n at 2005年08月20日 08:25
 TBとコメントありがとうございました。
ブログとしての傾向は異なるのに、内容的には不思議と重なる部分も多くて興味深いものがありますね。

 また来ます。今後ともよろしくお願いします。

Posted by Homer at 2005年08月21日 16:34
>Homer様
コメントありがとうございました。反戦パレード=羞恥プレイという発想に、マゾヒズムの奥深さを垣間見る思いがして感動しました。マゾ的体験は至る所で味わえるということを証明した記事だと思いました。
Posted by 下等遊民 at 2005年08月21日 20:06
下等遊民さま。

コメント&TBありがとうございました。
あの「神軍平等兵」が、まさか金子光晴や坂口安吾といった大物たちと並んで紹介されるなんて、想像もしませんでしたけど(苦笑)。
彼の思想的な部分や生き様について、決して共感できるわけではないですが、映画で見たあの衝撃は私自身、多分一生忘れられないものになるかと思います。

P.S.他のブログも拝見しました。
「家畜人ヤプー」など、私の「裏ストライクゾーン」に入るネタも多く、興味をそそられました。また今後も拝見させていただきます。
Posted by にしぷら at 2005年08月25日 01:45
>得丸久文様
TBありがとうございました。ナショナリズムについての深い考察、興味深く拝読致しました。
私の場合、ナショナリズムの是非は、それが幻想、妄想のひとつに過ぎないと自覚しているか否かで決まるのではないかと愚考しております。そのためには、行き過ぎた面はあったにせよ、戦前の狂信的ナショナリズムへの否定的心情だけはいつまでも引きずっていく事が大事ではないかと思っています。
Posted by 下等遊民 at 2005年09月29日 07:35
たかひさサマ。
TB頂いたことで、こちらを知ることができ、
この記事の他にも興味深い記事タイトルをいくつか見つけました。
これからゆっくり読ませて頂こうと思っています。
TBありがとうございました。
Posted by sizuku at 2005年10月23日 18:41
TBありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 右翼討伐人 at 2006年02月21日 01:15
トラックバック、ありがとうございました。

>どこの国の非人間よりも、自他の悪に対して寛大なる非人間の日本人
ウーン、胸に突き刺さる言葉ですね。
Posted by gegenga at 2006年07月12日 13:56
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