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サブカル雑食手帳

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2005年09月30日

我が愛誦詩「ルバイヤート」

昔から「詩集」なんぞというものにとんと縁がなく、学生の
頃、周りの友人たちが、中原中也だの萩原朔太郎だのランボー
だのに熱中しているのを見ても、どうもピンとこなかったよう
な私なのであるが、そんな私でも一冊だけ折りに触れては読み
返している、お気に入りの「詩集」がある。
それは何かというと十一世紀ペルシアの詩人オマル・ハイヤー
ムの「ルバイヤート」(小川亮作訳・岩波文庫)で、「ルバイ
ヤート」とはもともと四行詩という意味だそうである。
今から十世紀も昔の、しかもペルシアという異文化の土地で生
まれた詩であるにもかかわらず全く違和感なく入っていけるの
である。今しがたまで読んでいたところなので、特に印象に残った
フレーズをいくつか上げておく。

 (41)
    一滴の水だったものは海に注ぐ。
    一握の塵だったものは土にかえる。
    この世に来てまた立ち去るお前の姿は
    一匹の蝿  風とともに来て風とともに去る。

 (51)
    われらの後にも世は永遠につづくよ、ああ!
    われらは影も形もなく消えるよ、ああ!
    来なかったとて何の不足があろう?
    行くからとてなんの変りもないよ、ああ!

 (101)
     九重の空のひろがりは虚無だ!
     地の上の形もすべて虚無だ!
     たのしもうよ、生滅の宿にいる身だ、
     ああ、一瞬のこの命とて虚無だ!

 (127)
     人生はその日その夜を嘆きのうちに
     すごすような人にはもったいない。
     君の器が砕けて土に散らぬ前に、
     君は器の酒のめよ、琴のしらべに!

 (138)
     仰向けにねて胸に両手を合わさぬうち、
     はこぶなよ、たのしみの足を悲しみへ。
     夜のあけぬまに起きてこの世の息を吸え、
     夜はくりかえしあけても、息はつづくまい。

 (140)
     さあ、ハイヤームよ、酒に酔って、
     チューリップのような美女によろこべ。
     世の終局は虚無に帰する。
     よろこべ、ない筈のものがあると思って。

posted by 下等遊民 at 02:57| Comment(4) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>かとうさん
ご無沙汰してます(^^;)。
この詩、気に入りました。今日ブックオフに行ったら、棚にあったのですぐ買いました。200円でした。
Posted by ティーダヴァー at 2005年10月07日 14:02
<ティーダヴァー様>
 コメントありがとうございました。
ルバイヤートですが、この岩波文庫版と全く違うフレーズが、太宰治の「人間失格」の中にも引用されていて、こちらもなかなか味わいがあります。未読でしたらお薦めです。因みに1フレーズだけ引用しておきます。
 「無駄な御祈りなんか止せったら
  涙を誘うものなんか かなぐりすてろ
  まァ一杯いこう 好いことばかり思出して
  よけいな心づかいなんか忘れっちまいな」
Posted by 下等遊民 at 2005年10月07日 20:20
はじめまして。トラックバックありがとうございました。
大変遅くなりましたが、こちらからもトラックバックさせていただきました。

かとうさんと私の選んだ詩が、一つとして重複していないのが、逆に面白いと感じてしまいました(笑)
まったく好みというものは、人それぞれなのですね・・・。

Posted by からな at 2005年10月08日 22:43
トラックバックありがとうございました。1ヶ月以上気がつかなくて、失礼いたしました。
ルバイヤートはペルシャ語の授業で教材として読みました。四行詩というスタイルが漢詩の絶句に似ていて、親しみやすく感じました。41節は私も好きな詩です。
Posted by HIRO at 2005年11月17日 11:25
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