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サブカル雑食手帳

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2005年10月16日

読物系エロ雑誌は雑学の宝庫

 このところ読物系エロ雑誌(うまい名称が見当たらないので
取り合えずこう呼んでおく)の最新号(2005年11月号)
を3冊ほど衝動買いしてしまった。誌名は「耽美小説」(東京
三世社)、「快楽マガジン」(光彩書房)、「家族姦係」(光彩
書房)。いずれも記事内容はあまりチェックせずに、もっぱら
巻頭グラビアの熟女ヌードに惹かれて買った次第であるが、後
で記事の方に目を通してみると、これがなかなか雑学的蘊蓄に
富んでいて意外と面白いのである。
 まず「耽美小説」であるが、「古き良き日のエロスの薫り・
艶本懐古」という記事には昭和40年発行の「寝室手帖」とい
うエロ雑誌が写真入りで紹介されていている。中学生の頃、草
むらで拾ったこの雑誌をわくわくしながら読んだことをまざま
ざと思い出させてくれた。
 また「百花撩乱!ああ、懐かしの日活ロマンポルノの美女た
ち・第三回」には、わが性春のアイドル・宮下順子が若かりし日
の写真入りで登場。彼女の出演作のタイトルが列挙されていて、
その本数のあまりの多さに改めて驚嘆。映画デビュー前に、この
記事の筆者が、彼女を雑誌「SMセレクト」のグラビアモデル
として撮影した時の裏話も書かれていて興味深い。
 次に「快楽マガジン」であるが、「快楽変遷史Vol.19サド・
マゾ、百花繚乱の狂気の世界」と題する記事では、サド侯爵
やマゾヒズムの語源となったオーストリア(この記事ではオー
ストラリアと書いてあるがこれは間違い)の作家ザッヘル・マ
ゾッホ、そして我が国の縛り絵師・伊藤晴雨のことが詳しく書
かれている。マゾッホは「熱烈なフェチストであり、痛みの感
覚を喪失した完全な倒錯者」であったというマゾッホ夫人の
「想い出」の記録の紹介や「なぜ女をいじめるのですか」と問わ
れた晴雨が「ガマガエルの尻を押すようなもので生きた人間を
おもちゃにするくらい面白いことはないねぇ」と答えたという
エピソードなどが面白い。
 最後に「近親性愛専門誌」と銘打った「家族姦係」という雑誌。
 まず注目すべきは「秘本探訪/日本の裏文学史」という記事
で紹介されている発禁本「日本性語大辞典」である。この本に
集められた性語、隠語の数々がピックアップされていて勉強に
なる。一例を上げると「あまのいわと 天の岩戸。女陰の隠語
。年若き女の陰部を衆人に観せしむる猥褻見世物を天の岩戸と
いふ。」など・・・・
 また告白手記(?)の隅に「コーヒー・ブレイク」と題する
コラムがいくつか掲載されていて、これがけっこう内容が濃い
のである。例えば「性具・珍品あれこれ1万点超!」として紹
介されている山梨県河口湖畔にあるエロ・コレクションの殿堂
「天野博物館」は「ここにしかない珍品多し」だそうで一度行
ってみたい気を起させる。
 それと「近親姦は種々様々複雑怪奇」というコラムには、「人
間の性関係の最初の形が近親姦だったことは、疑問の余地がな
い」という社会学者ハーバート・マルクーゼの言葉が引用され
ていて驚かされた。最近ではその名前すら聞かなくなってしま
ったけれども、60年代から70年代の「政治の季節」といわれ
た時代にはヒッピーや反体制を自認するドロップアウト派の教祖
的存在だった学者である。
 マルクーゼの著書「エロス的文明」(南博訳 紀伊国屋書店)
は、一切の抑圧のない未来社会での倒錯的性のユートピアを夢想
したもので、私も学生の頃、この「エロス的文明」は愛読して
いたが、まさかこういうところで再会するとは思わなかった。
 一昔前、自販機本と総称された一群のエロ雑誌の執筆陣には
全共闘くずれの人間が多かったそうであるが、そうした伝統は
今もなお生き続けているのであろうか?マルクーゼの名前を見て、
ふと、そんな思いに駆られてしまった。



posted by 下等遊民 at 02:57| Comment(3) | TrackBack(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBバックありがとうございました。
どの雑誌も面白そうですね。エロは永遠に不滅ですね。

随分前に、職業SM嬢とう方達とお酒飲んだ時に色んなお話を伺ったんですけど、サディスト役・マゾヒスト役の両方やるという方が大半を占めてて、何か引っかかると共に強く印象に残っています。このことに関連したエントリーになりますお時間のある時にでも→http://xbashi.oops.jp/blog/archives/000690.php

あるサディスト(男性)が連れてきた奴隷(女性ーマゾヒスト)さんがあるパフォーマンス会場の一番後ろの観客席で、ごく普通にフェチな行為に及んでいたのが忘れられません。伊藤晴雨「生きた人間をおもちゃにするくらい面白いことはないねぇ」のリアル版でしょうか。
長くなっちゃって、申し訳ありません。それでは…
Posted by うるとらまりん at 2005年10月16日 15:42
TBありがとうございます。
私は高校生の頃、『家畜人ヤプー』を一種のSFと解釈して読書感想文を書きました。
今、考えるとヒヤヒヤします。
Posted by at 2005年10月20日 08:45
下等遊民さん

映画ブログの方からロマンポルノ本を
TBさせていただきました。
この時代の女優さんの艶かしさと
いったら、同性ながらそそられます。

「性具、珍品」というのはおもしろそうですね。
Posted by ユカリーヌ(月灯りの舞) at 2005年10月20日 16:24
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