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サブカル雑食手帳

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2019年10月12日

エロ雑誌に見る高市早苗の問題発言

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 昨年、太田出版から刊行された安田理央氏の「巨乳の誕生」という本については既に拙ブログでも紹介させていただいたが、同じ著者によって滅びゆくエロ本文化への追悼の辞として今年7月に太田出版から刊行された「日本エロ本全史」は、「夫婦生活」「りべらる」といった戦後のカストリ雑誌から昨年創刊されたAV情報誌「FANZA」(ジーオーティー)まで全100冊のエロ雑誌創刊号をオールカラーで紹介してくれていて、とりわけエロ雑誌というものにノスタルジーを覚える向きには必読の一冊といえるだろう。ここに紹介されたエロ雑誌創刊号の表紙を眺めていて、ちょっと驚きだったのはサン出版から発行された「マガジン・ウォー」1992年5月創刊号の表紙に現総務相・高市早苗氏(当時は政治評論家)の名前を見つけたことで、この本では「女のコを押し倒せない男が増えてるんだよネ」というインタビューにおける氏の発言が紹介されているのである。もちろんこの言葉には「男たるもの女のコを押し倒してレイプ(seesaaブログのコメント欄では禁止ワード)するくらいの元気がなければいけない」というメッセージが込められているわけで、2003年の自民党・太田誠一党行政改革推進本部長(衆院青少年特別委員)による「集団レイプする人は元気がある」発言より10以上前に同じ趣旨の発言をしていたことになるわけである。 高市早苗総務相といえば、かつて国会で「国は放送局に対して電波停止できる」と発言して大問題になったことがあったが、政治評論家時代の「女のコを押し倒せない男が・・・・・」発言も今していれば大問題になることは必至だろう。 
「学校やTVが教えてくない大切なことは大体エロ本から教わった。」とは「日本エロ本全史」の帯に書かれた言葉であるが、この年になってもエロ本から学ぶことはまだまだありそうである。

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2019年08月31日

愛の不自由

NHK Eテレの障害者をテーマにした情報バラエティ番組「バリバラ」はここ数年、日本テレビ系「24時間テレビ 愛は地球を救う」の裏で、いささか挑発的ともいえる内容のものを生放送してきているが、先週末(8月24日・深夜)に放送されたものはこれまでの中でもっとも内容の濃いものだったと言えるだろう。テーマは「芸術の不自由」ならぬ「愛の不自由」で、アダルトビデオを見ながら妄想の中で性の営みを行う重度障害者のカップルから挑発的なボンデージファッションで登場するやいなやタチ役の女性がネコ役の女性の豊満な生尻をスパンキングしてみせる白人のレズビアンカップルまでまさに多様な性の形が紹介されていた。ネット上では「これのどこが教育なの?」といった批判の声も上がっているようだが、多様な性のあり方を見せることは充分に教育的であり、公共放送に相応しいものとはいえないだろうか。誰か「N国からNHKをまもる党」とか立ち上げてくれないものだろうか。

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2019年08月13日

ミニシアター館長の言葉

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国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、企画展「表現の不自由展・その後」が脅迫を受け、たった3日間で中止となってしまった事件について、地元のミニシアター館「シネマイーラ」館長の榎本雅之氏が中日新聞に寄稿しているのを読んだ。榎本氏自身、2008年に「シネマイーラ」をオープンした時、最初に公開した作品「靖国 YASUKUNI」や先月公開の「主戦場」などで右翼系団体から抗議を受け、内心、冷や冷やしながらそれでもなんとか上映期間を終えたという。榎本氏いわく、「見せる機会すら、つくらずにああだこうだ言うのは卑劣ではないか。議論を呼ぶものだからこそ、見てから考えてもらう。映画館の経営者としては、それが最低限の義務だと思っています。」と。なんとも頼もしい限りである。
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2019年05月19日

戦争しようよ 

♪女が欲しけりゃ戦争へ行こう
 敵の女とっつかまえて欲求不満のはけ口にしよう
 戦争だから誰にもおこられない
 戦争だ 戦争だ 戦争だ 国が認めた戦争だ
 みんなで殺そう 戦争だ

反戦フォーク全盛だった1970年代初頭、泉谷しげるが一種の逆説的反戦歌として↑のような歌詞のフォークソングを歌っていたが、(酔った勢いとは言え)これをギャグでも逆説でもなく、大真面目に訴えってしまったのが今回、「戦争しようよ」発言で日本維新の会を除名された丸山穂高衆議院議員である。当ブログの性質上、あまり真っ当なことは言いたくないのだが、こんなふざけたチンピラがこれまでエラソーに議員ヅラしていたとは政治の劣化もここに極まれりというべきか。

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2019年02月28日

アートとズリネタ

京都造形芸術大の東京キャンパスで行われた、美術家・会田誠氏による公開講座を受講した女性が環境型セクハラで精神的苦痛を受けたとして、大学を運営する学校法人「瓜生山学園」に慰謝料の支払いを求める訴訟を起こしたことが物議を醸している。環境型セクハラとはなにか。厚生労働省・都道府県労働局雇用均等室「セクシャルハラスメント対策マニュアル」によれば、労働者の意に反する性的な言動により、労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、その労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを言うらしい。だとすれば、職場と違って不快ならいつでも自由に退席でき、また退席したところで何の問題もない社会人向け公開講義にこの環境型セクハラという概念を当てはめることが適切なのか否かとの疑問も生じるが、それはさておき、私が一番面白いと思ったのは、会田誠氏が講義の中で口走ったといわれている「デッサンに来たモデルをズリネタにした」という発言である。この発言について、会田誠氏は、「美大油絵科の学生としてみんなとヌードモデルを描いていた時に、はたと気づいた。裸の女性が真ん中にいて、たくさんの男たちが(当時美大は男子学生が多かった)それを凝視している」「そして言外に欲情は禁じられてる。これってなんなんだ? 何ゆえなんだ? 歴史的経緯は? 美術・芸術の領域(具体的には芸大上野キャンパス)から一歩出た世間は、まったく違う風か吹いているじゃないか? どっちが嘘をついているんだ? どっちが病的なんだ? そういう問いです」と弁明しているそうだが、確かにアートとズリネタというのはそんなに截然と区別できるものではないんじゃないか。たとえば、あの「アヴィニョンの娘たち」だってピカソにとっては立派なズリネタだったかも知れんではないか。

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2019年02月12日

性的唯幻論とアダルトショップ

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 「わたしにとって、これが人生最後の本になるであろう。」との帯の文句についつい惹かれて、少なくとも10年以上は読んでいなかった岸田秀氏の唯幻論最新版「唯幻論始末記」(いそっぷ社)を購入。1977年に「ものぐさ精神分析」(青土社)でデビューして以来、一貫して唯幻論(性的唯幻論と史的唯幻論)なる独創的な理論を唱え続けてきた岸田秀氏であるが、これまでにものした著書の多さを見ただけでもとうてい岸田秀氏が「ものぐさ」な人間であるとは思えないのである。ただ「ものぐさ精神分析」というのは、自分でものを考えようとせず、ただただ他人が書いたものを受け売りすることで多少なりともものを考えているようなふりをしたい私のような怠惰な人間にとって非常に使い勝手のいい本であることだけは確かだと思うが。ちなみに↓の画像はアダルトショップの一角を捉えたものだが、人間の性欲は生物学的な種族保存本能に基づくものではなく、人それぞれの変な幻想に基づいたものであるという性的唯幻論の骨子を実にわかりやすく具現化したものであるとは言えないだろうか。

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(クリックして拡大)


 
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2019年01月12日

バイブ批評

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「彼から安楽死を考えていると打ち明けられたのは、私がアマゾンで女性用バイブレーターのカスタマーレビューを読んでいる時だった。」という衝撃的(?)な書き出しに惹かれて、社会学者の古市憲寿氏の初小説で第160回芥川賞の候補作でもある「平成くん、さようなら」(文藝春秋)を昨日から読み始めた。まあこの程度の文章を「衝撃的」などと感じること自体、当方の感性がバリバリ昭和おやじ的なものである証しなのかも知れんが、それはさておき、この作品、とにかく女性用バイブレーターに関する記述がやたらと多く、「性行為を嫌う彼のせいで、私には定期的に女性用のセックストイを買う習慣がある。ベッドルームには、イロハ、スヴァコム、ストロングトルネードなど、数十のローターやバイブレーターが並べられていた。最近のお気に入りはウーマナイザーだ。」といったように、女性用アダルトグッズの具体的な商品名も次々飛び出し、その方面における古市氏の造詣の深さも窺われる(さすが気鋭の社会学者!)。これまでの芥川賞候補作の中でこれほど女性用アダルトグッズのことが詳細に書かれた作品はなかったんじゃないか、などと思いながらついつい好奇心からアマゾンでイロハ、スヴァコム、ストロングトルネードといった商品名を検索。驚くなかれカスタマーレビューの中には「ちゃんと濡れていないと、ひだの所がこすれて痛いかな。クリの方も当たり方によってはちょっと痛い。でも動きはエロくてヤバいです。」といったように既に「批評」の域に達しているものまであってすっかり関心が横道にそれてしまいました。といったところで本年もよろしくお願い申しあげます。
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2018年12月31日

今年のユーチューブ大賞

 昨日行われた「輝く!日本レコード大賞」では、乃木坂46の「シンクロニシティ」が大賞に輝いたそうだが、私が勝手に決めた今年のユーチューブ大賞は「セクシー・トランペット」(1962)ということにあいなりました。今年の5月にアップされた動画のようですが、レコジャの裏表からレコード本体まで女体を舐めまわすような執念で何度もしつこく映し出しているあたりも好感が持てました。B面の「セクシー・ツイスト」については以前、別の動画で紹介させていただきましたが、A面の「セクシー・トランペット」はB面とはまったく趣が異なり、レコジャの紹介文にもあるように、「スクリーンと切りはなしても、ゾクゾクとする官能的なアッピールがあります。」
 では良いお年を!


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2018年12月30日

日大アメフト問題のルーツ

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 広報・メディアの専門雑誌「広報会議」が発表した「2018年ワースト不祥事ランキング」によれば、今年「最もイメージダウンした出来事」1位が「日大アメフット部悪質タックル問題」なんだとか。この問題、モノマネ芸人のチョコレートプラネット松尾氏が、お昼の情報バラエティ番組「バイキング」で司会を務める坂上忍氏のモノマネで、「次は日大問題でーす」を使うほど「バイキング」ではしつこく定番ネタになっており、結果、スポーツにはまったく興味がないがスポーツ業界の不祥事にだけは興味津々の当方としてはついつい見てしまうわけだが、この問題の黒幕である田中英寿理事長独裁体制のルーツを知る上で参考になったのが最近、鹿砦社から出版された「思い出そう! 一九六八年を!!山本義隆と秋田明大の今と昔」(紙の爆弾2018年12月号増刊)という小冊子。編著者は板坂剛と日大芸術学部OBの会となっていて、どうやら日大全共闘結成50周年を記念して出版されたもののようだ。第二章「五十年後の全共闘」の中で板坂剛氏いわく、「何故、闘志が蘇ったのか、というと実は五十年前と似通った状況が日大に生じたからでもあった。言うまでもないあのアメリカン・フットボール部の殺人タックル事件である。大学の権威を高めるためには、敵対する者を殺しても構わないという体育会系の精神は、日本刀を持った暴力団員と手を組んでわれわれを襲撃してきた五十年前と全く変わっていないことが判った。この事件が五十年前を想起させた理由のひとつが、現在の日大の理事長田中英寿(中田英寿ではない)が、日大闘争勃発の時点で体育会系=相撲部員であり、六七年四月二十日の弾圧事件でも学生会執行部の学生に対する陰惨な暴力事件の先頭に立っていたことが確認されていることである。」
 日大アメフト問題と日大全共闘50周年、いずれにしても日大は2018年を読み解くキーワードの一つであるようだ。
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2018年11月07日

ロシアンネーチャンの「カチューシャ」

 1917年11月7日(ロシア暦10月25日)にロシア十月革命でソビエト政権が樹立されたことから、今日、11月7日は一応、ロシア革命記念日ということになっているらしいのだが、さすがにソ連崩壊から四半世紀が経過した昨今では、本国ロシアでもこの日は祝日扱いされていないんだとか。私なんかは、ガキンチョの頃に親父が買ってきたダーク・ダックスとかボニー・jジャックスのレコードで日本語版ロシア民謡をよく聴いていたせいか、ロシアと聞くとロシア革命よりもロシア民謡の方をまず連想してしまうのだが、今回、ユーチューブで本場における「カチューシャ」関連の動画を見て、ガキンチョの頃によく聴いたダーク・ダックスやボニー・ジャックスのイメージとはまったく異なるロシアンネーチャンのポップでセクシーな「カチューシャ」の迫力にただただ圧倒されてしまいました。要するにロシア革命記念日は忘れ去られても、ロシア民謡はいまだ健在なりってことですな。



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2018年10月14日

靖国VS今上天皇

「陛下が一生懸命、慰霊の旅をすればするほど靖国神社は遠ざかっていくんだよ。そう思わん? どこを慰霊の旅で訪れようが、そこには御霊はないだろう?はっきり言えば、今上陛下は靖国神社を潰そうとしてるんだよ。わかるか?」

↑は、「週刊ポスト」10月12・19日号が報じた靖国神社宮司・小堀邦夫氏の発言(「第1回教学研究委員会定例会議」でなされたもの)だが、これが今上天皇に対する激烈な批判であり、常日頃、「不敬物件」に目を光らせている右翼団体にとって許すべからざる「不敬発言」であることは誰の目にも明らかだろう。したがって野次馬としては、全国津々浦々から右翼団体が結集して「軍艦マーチ」かき鳴らし、靖国神社に街宣をかけるという前代未聞の珍風景が見れることを内心秘かに期待(不謹慎ながら)していたのであるが、あにはからんや、それらしい動きがまったく見られないのはどうしたことか。まさかここにきて突然、全国の右翼団体が揃って日本国憲法第21条(集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。)を尊重し始めたわけでもあるまいに。つい最近も昭和天皇を主人公にしたピンク映画「ハレンチ君主 いんびな休日」(大蔵映画配給)が、右翼団体の激しい抗議活動により上映中止に追い込まれるという事態が発生、皇室タブーがいまだ厳然と存在していることを証明したばかりではなかったか。大蔵映画によるものであれ、靖国神社によるものであれ、「不敬」であることにかわりはないと思うのだが、どうもこのあたりの「不敬」偏差値(?)の基準がよくわからないのである。大蔵映画に関してば、ピンク映画史上、類を見ない珍(朕?)作が右翼団体の妨害によって闇に葬られてしまったことは、ピンク映画ファンの一人として残念至極というほかはないのだが・・・・・。

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2018年10月11日

ハズキルーペと「お尻フェチ」

 「世の中の文字は小さすぎて、読めないっ!」と渡辺謙が大声を張り上げる例のCMが何かと注目を集めているハズキルーペを当方もついに購入。「世の中の文字は小さすぎて、読めないっ!」のが購入の理由なのは言うまでもないが、もしも↓のCMがなかったとしたら、購入するまでには到らなかったかも知れない。まさにサブリミナル効果恐るべし、である。

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2018年09月22日

お尻フェチは生きづらいか

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8月号に杉田水脈衆院議員による「『LGBT』支援の度が過ぎる」と題した寄稿を掲載して物議を醸した「新潮45」が、今度は10月号で、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した杉田批判への反論特集を組んだことによって、ついに新潮社内部でもこの問題をめぐっての亀裂が生じてきているそうだ。そんなわけで、今回も早速購入して読んでいるところなのだが、まず、目にとまったのが文芸評論家・小川榮太郎氏の「政治は『生きづらさ』という主観を救えない」と題した一文の中に出てくる「お尻フェチ」という言葉である。
 小川氏いわく、「LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものだというなら、SMAGの人達もまた生きづらかろう。SMAGとは何か。サドとマゾとお尻フェチ(Ass fetish)と痴漢(groper)を指す。私の造語だ」ということなのだが、SMGはさておき、Aについてはまったく的外れな指摘であると言わざるを得ない。というのも、私自身、重度のお尻フェチを自認しながら、これまでお尻フェチゆえに生きづらさを感じたという経験がまったくないからである。小川氏には申し訳ないが、こういう気遣い(?)は端的に言って有難迷惑でしかないことを明言しておきたいと思う。

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2018年08月14日

ああ軍歌

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DVD「渥美清の泣いてたまるか」(1966年から放映された連続テレビドラマ)シリーズはこれまで全く見たことがなかったのだが、今回、友人の強い薦めによって、その第16巻(「ああ無名戦士!」と「ああ軍歌」の二本を収録したもの)を見て、二本ともなかなかの傑作だと思った。「ああ無名戦士!」の主人公(子供の頃に空襲で足を負傷)は、電車内で、傷痍軍人(白装束)のフリをして、アコーディオンを抱え、「戦後22年、祖国日本は見事に立ち直りましたが、私はいまだにこのような惨めな姿をさらしております。しかし、私とて、好きこのんでこのような姿をしているのではありません。」といった前口上とともに、「ラバウル小唄」とか「海行かば」といった軍歌を歌っては施しを得ることで生計を立てている。一方、「ああ軍歌」の主人公は、戦争で兄を失うという辛い経験のせいで、軍歌に対しては強い拒否感情を持っていて、軍歌好きの上司(山形i勲)から宴席で軍歌を歌うことを強要(今なら完全なパワハラですな!)されても頑として歌おうとしない。その結果、上司に睨まれ、ついには会社をクビになってしまうのだが、落ち込む主人公に向って、母親(賀原夏子)は、「あれだけの戦争だもの。お前みたいなのが一人ぐらいいなきゃ死んだ人は浮かばれやしないよ。」と言い放つのである。軍歌で喰いつないでいる男の話も、軍歌に拒絶反応を示してしまう男の話も、軍歌というものを通して、戦後風景の一断面を的確に捉えている点では同じであると思った。
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2018年07月30日

「新潮45」8月号を読んでみた

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自民党の杉田水脈・衆議院議員が月刊誌「新潮45」に寄せた「『LGBT』支援の度が過ぎる」という記事が大炎上中と聞いて、早速、件の記事を読んでみたのだが、なんか朝日新聞に難癖をつけるという今回の特集(日本を不幸にする「朝日新聞」)に合わせるため、無理やり「LGBT」のことを持ち出したという印象が強い。なかでもまったくもって意味不明だったのが、「マスメディアが『多様性の時代だから、女性(男性)が女性(男性)を好きになっても当然』と報道することがいいことなのかどうか。普通に恋愛して結婚できる人まで、『これ(同性愛)でいいんだ』と、不幸な人を増やすことにつながりかねません。」という文章(これ、理解できる人がいるだろうか?)。こんな支離滅裂な文章で難癖をつけられた朝日新聞こそいい面の皮である。
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2018年05月20日

元祖ボインの逝去

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 俳優で歌手の朝丘雪路さんが先月27日に死去していたことを今日の朝刊で知った。伝説の深夜番組「11PM」をリアルタイムで楽しんでいた世代にとっては、とにもかくにも朝丘雪路さんといえば元祖ボインといったイメージが強いのではなかろうか。昨年11月に太田出版から刊行された「巨乳の誕生ー大きなおっぱいはどう呼ばれてきたのか」(安田理央著)によれば、ボインという言葉が世間でひんぱんに使われるようになったのは、「11PM」で司会の大橋巨泉氏が、当時、番組アシスタントだった朝丘雪路さんに対してこの言葉を使った1967年以降であり、大橋巨泉氏が後年のインタビューで「歌にも登場した」と語っているのは、ボイン発言の2年後の1969年に落語家・漫談家の月亭可朝が発売したコミックソング「嘆きのボイン」(テイチクレコード)のことであるとか。youtubeで、月亭可朝の往年の名曲「嘆きのボイン」を聴きながら、元祖ボイン・朝丘雪路さんを追悼することにしたい。



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2018年04月06日

女相撲AVのすすめ

相撲の土俵上で人命救急をしていた女性に「土俵から降りてください」というアナウンスがあったことは、国内のみならず海外でも物議を醸しているそうだが、吉崎祥司氏と稲野一彦氏の共著論文「相撲における『女人禁制の伝統』について」(北海道教育大学紀要、2008年8月)によれば、日本書紀には雄略天皇の前で女性が相撲を取ったという記述があり、また室町時代や江戸時代にも、女性が相撲を取っていたという記録が残っているとのこと。では、「相撲における『女人禁制の伝統』」というのは一体いつ頃、確立されたものなのか。結局のところ、明治期に入って確立された男尊女卑的な家制度のもとで、女性が相撲から排除されていったというのが、「相撲における『女人禁制の伝統』」とやらの始まりであるようだ。 まあそんなことは、大相撲にまったく興味がない当方にとってはまったくもってどうでもいいことなのだが、とりあえず、日本相撲協会のお偉方にはたまには女相撲AVでも鑑賞することで、多少なりとも頭を柔軟にされることをおすすめしておきたい。

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2018年01月19日

学のある馬鹿

「学のある馬鹿は、学のない馬鹿より馬鹿である。」とは17世紀おフランスの劇作家モリエールの言葉だそうだが、21世紀になってもこの言葉の持つリアリティーがまったく色褪せていないことを爆笑問題の太田光がテレビ朝日「朝まで生テレビ」元旦スペシャルに出演していた東大教授IT(イニシャルからして学がありそうですな)を例に証明してくれております。

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2018年01月02日

謹賀新年

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 あけましておめでとうございます。
これまでペットの画像をブログに載せるなどという親バカじみたことは金輪際したくないと思っていたのですが、ま〜今年は戌年ってことでどうかお許しを。 
 さて、年末から新年にかけてテレビの民放がお笑い番組だらけになってしまうのは毎度のことであり、今回もいささか食傷気味ではあるんですが、年末にやったウーマンラッシュアワーの時事ネタ漫才がけっこうツボに嵌まったので削除されないうちに紹介しておきたいと思います。動画のコメント欄には、「こんなステレオタイプの時事ネタ漫才では笑えない」といった意見もありましたが、昔懐かしコロムビア・トップ・ライトの時事ネタ漫才なんか、これよりはるかにステレオタイプだったにもかかわらず大いに受けたことを思うと、ステレオタイプというのは時事ネタ漫才にとっては必ずしもマイナス要素ではないような気もするんですけどね。
 では今年もよろしくお願い申しあげます。

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2017年12月31日

蜘蛛の糸

 2017年新語・流行語大賞の年間大賞を受賞した「インスタ映え」、「忖度」をはじめ、「うんこ漢字ドリル」(古屋雄作)、「一線を越える」(今井絵里子参議院議員)、「35億」(ブルゾンちえみ)、「魔の2回生」(森山志乃芙)、 「このハゲーーー!」(豊田真由子元衆議院議員)など今年も傑作な流行語がいくつも飛び出したが、それらすべてを凌駕するほどのインパクトがあったのはやはり小池百合子都知事の「排除いたします」ではなかろうか。これに関してなかなかうまいことを言うなと思ったのは、本屋で立ち読みした某右翼雑誌の中で、作家の百田尚樹氏が都知事とまったく同じことを言っていた希望の党所属の細野豪志前衆議院議員を芥川龍之介の「蜘蛛の糸」に出てくる前泥棒カンダタに喩えていたところである。

「地獄で苦しんでいるカンダタは生前一つだけ良いことをした。踏み潰す寸前の蜘蛛に気がつき、助けた。お釈迦様はこれを嘉し、天上から蜘蛛の糸を垂らした。糸に気がついたカンダタは糸を登り始める。これを見た他の亡者どもも糸を登る。カンダタは奴らの重みで糸が切れてしまうと恐れ、下りろと叫んでしまう。その時、糸は切れるのだ。」

百田尚樹氏といえば、沖縄の反基地闘争についての的外れな誹謗中傷や歯の浮くような安倍総理礼賛などどうしようもないトンデモ作家であることは間違いないのだが、たとえ大嫌いな作家であろうとも的確な発言があればちゃんと評価するところが私のエライところでもある、とちゃっかり自画自賛したところで、皆さん、良いお年を!
posted by 下等遊民 at 10:24| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする